ケーキやタルトなどのお菓子を作る際、必ず必要な材料が無塩バターです。
スーパーで見つからなかったり、価格が少し高めだったりすることもあって、ほかのもので代用できないかと考えることがありますよね。
そこで、今回は無塩バターの代用としてマーガリンやオリーブオイルが使えるのかや、有塩バターとの違いについてまとめました。
無塩バターの代用ができるもの
無塩バターの代用品について解説します。
マーガリン
マーガリンを使って無塩バターを代用することはよくあります。
家に常備している人も多いでしょう。
バター入りのマーガリンを使用すると、無塩バターの代わりになりやすく特にお菓子作りに役立ちます。
ただし、マーガリンは植物性で柔らかく、100g当たり1~2gの塩分が含まれているのが普通です。
そのため、お菓子がしょっぱく感じられることがあるため、レシピによっては塩分を考慮して10%程度量を減らすことがおすすめです。
また、マーガリンは室温で柔らかくなりやすく混ぜやすいのでお菓子作りには適しています。
クッキーやカップケーキには良い一方で、タルトやパイ、フィナンシェなどの風味が重要なお菓子には不向きです。
オリーブオイル
オリーブオイルで無塩バターを代用する場合は、ピュアオリーブオイルが最適です。
エキストラバージンオリーブオイルは独特の香りが強いため、一部のお菓子には向いていませんがケークサレや丸パンなどのレシピには適しています。
無塩バターの量に対して、オリーブオイルはバターの1/3から半分の量で代用すると良いでしょう。
また、溶かしバターとして使う場合は、量を変えずにそのまま代用可能です。
ココナッツオイル
ココナッツオイルは無塩バターの素敵な代替品で、特に甘いお菓子作りに適しています。
ココナッツオイルは温度によって液体と固体の間で変化し、約10℃以下で固まる性質があります。
お菓子に使用すると甘い香りが広がりますが、すべてのレシピに合うわけではないため、ココナッツの香りが合うかどうかは考慮が必要です。
クッキーやスコーンに使うと良いでしょう。
サラダ油
サラダ油は無塩バターのもう一つの代替案です。
サラダ油は無味無臭で使いやすく、特にバターを溶かして使うレシピでは、無塩バターの量をそのままサラダ油で置き換えても問題ありません。
手作りお菓子でバターを使わないレシピでは、サラダ油が最も代用しやすいです。
こめ油も同様に使え、こめ油はさらに軽い仕上がりを提供します。
サラダ油は特にバナナケーキやマフィンなど、卵や砂糖とよく合うため、これらのお菓子作りに適しています。
ただし、ケーキを次の日もしっとりさせたい場合や、パイのように層を作るレシピには無塩バターの使用が望ましいでしょう。
サラダ油はチョコバナナを作る時に使用されます。
入れる理由やサラダ油の代用になるものについてはこちらの記事に詳しくまとめてあります。
↓↓
チョコバナナにサラダ油ってなぜ入れる?量は?代用するものは?
ケーキ用マーガリン
ケーキ用マーガリンは、お菓子作りに便利な植物性油脂でバターの代わりに使われます。
バターよりも安く手に入り、柔らかくて使いやすいのが特徴です。
特にホットケーキミックスを使ったクッキーやパウンドケーキなどの焼き菓子に適しています。
塩分が含まれていないため、チョコレートを多く使うブラウニーやガトーショコラにも使えるのが便利です。
有塩バター
有塩バターを使った焼き菓子の場合、小麦粉と混ぜる際は手早くサックリと混ぜることが大切です。
混ぜすぎると、塩がグルテンの反応を促し生地が重くなる可能性があります。
有塩バターには、たとえば雪印メグミルクの製品では100g当たり1.4g、よつ葉乳業の製品では1.6gの塩分が含まれています。
このため、特にガトーショコラのような甘いお菓子を作る際は、塩味が強く感じられることがあるため、無塩バターを使用する方が良い結果が得られるでしょう。
無塩バターを有塩バターにする方法
無塩バターに塩を足して、有塩バターみたいな味にすることができます。
無塩バターは塩分を加えていないバターですが、元となる生乳には少し塩分が含まれています。
無塩バターに塩を加えることで、有塩バターと同じように使うことが可能です。
たとえば、無塩バター100グラムに対して、小さじ1/4(1.5グラム程度)の食塩を混ぜれば塩味のバターができあがります。
無塩バターと有塩バターの保存期間には違いがあり、無塩バターは開封前で4ヶ月、有塩バターは6ヶ月持ちます。
価格も無塩バターの方が少し高いため、普段使わない人は有塩バターを上手に代用して節約すると良いでしょう。
有塩バターを無塩バターにする方法
有塩バターを無塩バターに変える方法があります。
有塩バターから塩分を取り除くためには、溶かしてから塩を取り除く手順が必要です。
この方法で、少しバターの量が減ることがあるので使用量は元のレシピより多めにしておくと安心です。
有塩バターから塩を除去する手順
- 有塩バターを湯煎で溶かして液状にします。
- バターが冷めるまで待ちます。
- 冷蔵庫でしっかり冷やします。
- 容器を逆さまにして、バターと分離した塩を取り除きます。
この時、バターから離れた塩の結晶を見つけたら、それをナイフでそっと取り除いてください。
また、電子レンジを使用してバターを溶かす場合は、600Wで約20秒加熱しますが、中でバターが跳ねることがあるので気をつけてください。
さらに、もし塩分だけを少し減らしたい場合は、有塩バターとサラダ油を半分ずつ混ぜて使用するのも一つの簡単な方法です。
無塩バターと有塩バターの違い
無塩バターと有塩バターは、どちらも同じように見えますが塩の添加の有無によって異なる特性を持っています。
無塩バターはその名の通り、製造過程で塩を一切加えません。
これは、「食塩不使用バター」とも呼ばれることがあります。
しかし、無塩バターに使用される生乳には自然に含まれる微量の塩分があるため、完全に塩分が無いわけではありません。
一方で、有塩バターは製造時に1~2%程度の食塩が加えられます。
この塩の添加により、有塩バターは無塩バターに比べて保存性が向上します。
また、塩が味の深みや強さを増すため風味も豊かになります。
無塩バターは特にパンやお菓子作りに適しています。
塩分をコントロールしやすいため、レシピに必要な正確な塩分量を調整することができます。
これにより、バター自体の味わいや豊かな風味が強調され、製品の品質を向上させることができます。
一方、有塩バターはそのまま食べる用途や料理の味付けに便利です。
塩気があることで、料理の風味を引き立て味のバランスをとりやすくなります。
例えば、トーストに塗ったり野菜炒めに使ったりすると、素材の味をより引き出すことができます。
どちらのバターも使い道に応じて選ぶことが大切です。
無塩バターは繊細な味のバランスが求められるお菓子作りに、有塩バターは料理の味を際立たせるために利用されます。
それぞれの用途に最適なバターを選んで、料理やお菓子作りを楽しむことが重要です。
まとめ
無塩バターの代用として使えるものや、有塩バターとの違いについて解説しました。
マーガリンやオリーブオイルがあれば何とかなりそうですね。