野球の試合でよく聞く「ショート」と「遊撃手」というポジション、この名前の由来や意味はどうしてでしょうか?
今回は、なぜ野球で二塁と三塁の間を守る選手をこのように呼ぶのか、その背景にある興味深い歴史をわかりやすくお伝えします。
日本では特に野球が盛んで多くのファンがいますが、実はこの用語の由来を知らない人も少なくありません。
ショートや遊撃手の役割とその歴史的背景について簡単に解説し、野球のさらなる深みを探ります。
ショートと遊撃手の名前の由来や意味って?野球の言葉を簡単に説明!
皆さんは普段から野球を見たり、自分でスポーツを楽しんだりしていますか?
日本では特に野球が人気のスポーツの一つです。
毎年のプロ野球のペナントレースは多くの人々が注目しており、野球ファンは特に情熱を持っています。
ルールを理解していることは当然ですが、実は野球ファンやプレーヤーの中にも詳しい由来がわからない用語があります。
その一つが、なぜ二塁と三塁の間を守る選手を「ショート」や「遊撃手」と呼ぶのかについてです。
一塁や二塁、三塁、捕手、投手、外野手などのポジションは理解しやすいですが「ショート」や「遊撃手」の名前の由来はあまり知られていません。
ショートの意味とその由来
「ショート」の名前とその由来について説明しましょう。
野球は元々アメリカから伝わったスポーツで、昔の守備位置は現在とは異なります。
以前は二塁とピッチャーマウンドの間を守っていたのですが、この位置を英語で「ショートストップ(short stop)」と呼んでいました。
これが変化して、今では「ショート」として知られるようになりました。
昔のセカンドは現在のような一塁と二塁の間ではなく、一塁手や三塁手のようにベースの近くを守っていました。
時間が経つにつれて、プレーの効率を考慮して現在のショートとセカンドの位置に決まったのです。
遊撃手という言葉の由来
ここでは、「遊撃手」という言葉がどのようにして生まれたかを説明します。
「ショート」とも呼ばれるこのポジションは、もともとは「ショートストップ」という名前で呼ばれていました。
日本では、このポジションを「短遮(たんしょ)」と呼んでいた正岡子規の訳がありましたが、その後変わりました。
明治時代に教師を務めていた中馬庚氏が、ショートストップの活動を観察し、「遊撃手」という言葉を使うようになりました。
この名称は、ショートストップが常に周囲を見て待機し、ボールが来ると迅速に対応する様子が戦場での遊軍のようだと感じたためです。
遊軍とは、いつでも戦闘に参加できるように待機しており、状況に応じて味方を支援する軍の部隊を指します。
また、中馬庚氏は、「ベースボール」を「野球」と訳したことでも知られています。
現代野球におけるショートの重要性
内野手の要として知られるショートは、現代野球において最も重要な守備位置とされています。
その理由として以下が挙げられます:
広い守備範囲
ショートは二塁と三塁の間の広いエリアをカバーするだけでなく、外野からの中継プレーやセカンドとの連携によるダブルプレーなど、多彩な場面で活躍が求められます。
高度な技術要件
ショートには、以下のような複数の技術が要求されます:
- 強肩からの送球力
- 素早い判断力
- 優れた動体視力
- 正確なグラブさばき
- 高いフットワーク
歴代の名ショート
日本プロ野球界では、数々の名ショートが誕生しています。(敬称略)
- 牛若丸と称された阪神タイガースの吉田義男
- 大洋ホエールズの名ショート、山下大輔
- ゴールデングラブ10回の宮本慎也
- アライバでお馴染み井端弘和
この他にも数々の名ショートが誕生しています。
各国での呼び方の違い
ショートの呼び方は国によって異なります。
アメリカではもちろんShortstop(ショートストップ)です。
野球の盛んなアジアの国々では日本と同様に「遊撃」という漢字を用いた呼び方が一般的となっています。
まとめ
かつてのショートの守備位置は、セカンドベースとピッチャーマウンドの間でした。
この場所でのプレイが「ショートストップ」と呼ばれる由来になり、今日では「ショート」として知られています。
遊撃手の名称は、その動きが戦場の遊軍に似ていることから来ており、この名前を付けたのは中馬庚という明治時代の教師です。
彼はまた、英語の「ベースボール」を「野球」と訳した人物でもあります。