家族に不幸があった場合、神棚を封じることがありますが、これは毎年やるようなものではありません。
通常、葬儀前に葬儀の担当者が神棚を覆い半紙を貼ります。
このため、神棚を封じている家庭で以下のような疑問が生じることがあります。
「半紙はどれくらいの期間貼っておくべき?葬儀が終わった後もそのまま?」
「半紙をどう処分するか?神棚封じが終了した後、半紙を神社で焚いてもらう必要があるのか?」
「お供え物や神社参拝はどうする?神棚封じ中に神棚にお供えをしたり、神社を訪れたりしても大丈夫か?」
ここではこれらの疑問に答えます。
神棚を封じる期間とその注意点
神棚を封じることについて、よくある疑問について詳しく解説します。
神棚の封印期間は50日間
・神棚の封印期間とは
身内が亡くなった際、神棚を封じる期間は50日間とされています。
これは、仏教の四十九日の法要とは異なり、神道の習慣に基づいています。
50日間、神棚に半紙を貼って目を隠すのが一般的です。
・半紙を貼る方法
神棚に半紙を貼る際は、針や画びょうを使わずセロテープを使用しましょう。
神棚は神様が宿る大切な場所であり、尖ったもので傷をつけると神様に失礼にあたり、縁起が悪いとされています。
・仏壇との違い
家に仏壇がある場合でも、仏壇に封印は必要ありません。
仏教では、死を不浄とは見なさないため、仏壇はそのままでお線香をあげてお参りを続けても問題ないのです。
半紙が剥がれた時の対処法
半紙が剥がれたらどうする?
神棚に貼った半紙が剥がれてしまった場合は、すぐに新しい半紙で貼り直すことが大切です。
半紙が剥がれるのはよくあることなので、特に心配する必要はありません。
貼り直す前の清め方
半紙を再び貼る前に、自分の体を清めることが重要です。
特に、塩を使って体を清めると神棚に不浄が付着するのを防げます。
塩で体を清めた後、新しい半紙を神棚に貼ってください。
これにより、神棚を清潔に保ちながら封印を続けることができます。
神棚の半紙の処分方法と封じの解き方
神棚の封じが終わった後の手続きについて解説します。
半紙の適切な処分方法
半紙は、神棚の封じの際に目隠しとして使いますが特別な神具ではありません。
封じが終われば、普通の紙として扱い燃えるごみとして処分することが可能です。
神社で特別に授かったものではないため、気軽に廃棄して大丈夫です。
神棚の封じを解く手順
神棚の封じを解くには以下の手順を踏みます。
50日間の期間を守る
神棚の封じを解く際は、亡くなった後の50日間を待ちます。
49日ではなく、ちょうど50日目に行うことがポイントです。
塩で体を清める
封じを解く前には、自身の体を塩で清めることが重要です。
これは不浄を祓う儀式であり、神棚に近づく前の準備として行います。
礼拝してから封じを解く
神棚に向かい礼拝をした後、半紙を取り除き扉を開けます。
祝詞を唱える必要はありませんが、心を整えることが大切です。
お供え物を戻す
封じる前に神棚に供えていた榊や米、水、酒、塩などを再び供えます。
これで神棚の封じは正式に解かれます。
通常は第三者に行ってもらうことが推奨されますが、誰も手伝う人がいない場合は自分で行っても問題ありません。
【忌中における神棚封じ時のお供えと神社参拝の扱い
神社への参拝は控えるべき
神棚封じをしている間は、神様に穢れを持ち込まないため、神棚へのお供え物や祈りを避けます。
この期間中、特に50日間は神社への参拝も控えましょう。
新年や他の祝事で神社を訪れる行事も、封じが解けるまで延期することが推奨されます。
寺での参拝は問題なし
寺院での参拝が心配な方もいるかもしれませんが、仏教では「穢れ」という概念がないので、通常通りお供えや参拝をしても大丈夫です。
神道と仏教は異なる宗教であり、喪に対する考え方も異なるため、寺と神社の参拝は同じように扱われません。
まとめ
神棚封じに際して半紙の取り扱いなど、細かなマナーがありますので注意が必要です。
神道と仏教は異なる宗教であり、それぞれの考え方を理解することが大切です。