冷蔵庫に保管したご飯がパサつくのは、お米のデンプンが固まってしまうからです。
デンプンは0℃~5℃の低温で固まりやすくなる性質があります。
このため、冷蔵庫の温度(だいたい0℃~10℃)ではご飯が固くなりがちです。
冷蔵庫は衛生的には安全ですが、ご飯を保管するには最適とは言えません。ただし、2~3日なら保存可能です。
ご飯を美味しく保つ方法としては、冷凍するか炊飯器で保温することが推奨されます。
どうしても冷蔵庫で保管する場合、水分の蒸発を防ぐために炊く時に米に少し油を加える、冷蔵庫の野菜室など少し温度が高い場所に置くなどの工夫をすると良いでしょう。
もし既に固くなってしまったご飯を美味しくする方法は、蒸し器で再び蒸したり、電子レンジで温め直す、さまざまなアレンジ料理に活用するなどがあります。
冷蔵庫でのご飯の保管について、もう少し詳しく説明しましょう。
冷蔵庫でご飯が固くなる理由
炊きたてのご飯は、水と熱を加えることでお米のでんぷんが柔らかくなります。
これによって、ふっくらとして粘り気のあるご飯ができ上がります。
しかし、ご飯を放置しておくと、徐々に水分が抜け固くてパサパサの状態に変わってしまいます。
これは、ご飯のでんぷんが元の硬い状態へ戻ろうとする現象です。
たとえば、ご飯が服について乾燥すると非常に固くなります。
これを「老化」と呼びます。
この「老化」は特に0℃~5℃の低温で進みやすいため、0℃~10℃の冷蔵庫内ではご飯が固くなりやすいのです。
そのため、ご飯を新鮮に保つには保温か冷凍が適しています。
冷蔵庫での保存は衛生的ですが、味の面では最適ではありません。
固くなったご飯を復活させる方法
冷蔵庫でのご飯の保存期間は、おおむね2~3日です。
1日を超えると、味や香りが落ち始めご飯もパサパサになってしまいます。
可能であれば、24時間以内に食べるのが理想です。
24時間を超える場合は、冷凍保存がおすすめです。
電子レンジで加熱
冷蔵庫から出したご飯は、そのままでは固いですが適切に温めることで柔らかくなります。
加熱する際は、ご飯に少し水を振りかけてラップをして電子レンジで温めましょう。
この方法で、ご飯から抜けた水分を補いふっくらさせることができます。
蒸し器で加熱
もう少し手間をかけるなら、蒸し器を使う方法があります。
これにより、適度な水分を保ちながら加熱することができ、ご飯がもちもちになります。
蒸し器がない場合は、鍋に皿やざるを敷いてその上にご飯を乗せ、蒸し器の代わりに使用できます。
別の料理にリメイク
長く冷蔵したご飯は、元のふっくら感を取り戻すのが難しい場合があります。
特に乾燥が進んだご飯は、チャーハンやお茶漬け、雑炊など他の料理にアレンジすることで美味しく活用できます。
冷蔵庫でご飯を新鮮に保つコツ
冷蔵庫でご飯を保存する場合、できるだけご飯が硬くなるのを避けたいですよね。
以下の2つの方法を試してみてください。
ご飯に油を加えて炊く
炊飯時にお米に少量の油(2合に対して小さじ1程度)を加えると、ご飯の粒をコーティングして水分の蒸発を抑えることができます。
これにより、ご飯が長持ちしやすくなります。
野菜室で保管する
多くの人がご飯を冷蔵室の中段に入れがちですが、冷蔵室の温度(通常2℃~6℃)はデンプンが老化しやすい温度と近いです。
野菜室は温度が3℃~10℃とやや高めなので、ご飯の保存には向いています。
野菜室での保存も完全には硬くなるのを防げませんが、効果があります。
まとめ
ここでは、ご飯が冷蔵庫で硬くなる理由と対策について説明しました。
デンプンの老化が主な原因です。
最適な保存方法は、冷凍や炊飯器の保温機能を利用することですが、
冷蔵庫で保存する場合は、炊飯時に油を加える、野菜室での保管などの対策が有効です。
固くなってしまったご飯をおいしく復活させるには、以下の方法がおすすめです。
- 蒸し器で蒸らす
- レンジで温める
- アレンジ料理に活用する
これらの方法を参考にして、冷蔵庫でのご飯の保存にチャレンジしてみてください。